皇帝ダリアのほほえみ

2013年11月19日(火)

今朝は本当に気持ちのいい青空。
庭の皇帝ダリアが青空にほほえんでいるように見えました。
実はこの皇帝ダリア、今日を迎えるために様々な苦難を乗り越えているのです。
今回のブログは、このダリアのお話です。

話は昨年に遡ります。
秋には3メートルくらいに伸びて、美しい花が咲くと聞き、
植えた皇帝ダリアでした。夏の太陽と私の必死の水やり(笑)で、それはそれはグングン伸びました。

茎は15センチの太さになり、もはや「花」ではなく「木」のようです。枝はたわわに茂り、ねこの額ほどの庭がダリアの枝でいっぱい。雨宿りができるほどでした。

10月の台風にも倒れかけるも耐え、頑張るダリア。けれど、秋も深まり11月に入っても花芽がつかなかったのです。

「おかしいなぁ・・・秋には咲くはずだったのに、もう咲かないね。」と、家族と話していたある日、一番高い枝の先に一輪のつぼみ。そして確か18日、花が咲きました。長い時間がかかったけれど、淡いピンクの一輪のダリア。「よく頑張って咲いたね!」感動でした。けれども、花が咲いた翌朝のこと。

何ということでしょう・・・11月の東京に珍しく寒波が訪れたのでした。
冷たいみぞれが降り、うっすら雪らしいものが積もって居るではありませんか!!耐えられるかなぁ・・・。

次の日の朝、淡いピンクのかわいい花も、太くなった茎も凍ってしまったのです。一度凍ってしまった皇帝ダリア。いつか復活するかと思いきや、それはもうどうしようもなく・・・。一日のいのちを私たちに喜ばせてくれた淡いピンクの一輪の花でした。その後、あんなに頑丈そうに見えた太い茎も凍傷(?)のようになり、結局、根元近くから切ることにしたのです。

しかし今年!
もうだめかと思ってた皇帝ダリアの茎が、再び伸び始めたのです。昨年のように、いいえ、それ以上に、ぐんぐん伸び、おまけに根元から別の茎も伸びている!!
今年は何とか咲かせたい・・・というか、このダリア自身が花を咲かせたいんだなぁと、思えてきました。

夏、昨年と同様、茎が太く枝が伸び、葉が茂り・・・。そして、大きな台風が・・・。
じぇ、じぇ、じぇ!!ぐんぐん伸びた一番太くて高い茎が倒れてしまったのです。根元から折れてしまっていました。このダリアにどこまで苦難が続くのか・・・。

でも残っていたもう一本。あまり太くはないけれど、順調に伸びていきました。
枝も伸びて葉も茂りました。
「何とか花を・・・。昨年と同じではかわいそう・・・そうだ!この伸び放題の枝を少し落としてみよう!」せっかくりっぱについている枝葉。かわいそうかなとも思いましたが、思い切って向こうが見えるほど落としました。さらに、次の台風の時は茎を庭のフェンスに結び付け、倒れないように祈りました。
そして、11月初め、気づいたのです。一番枝の高いところにつぼみが一つ。いえいえそれぞれの枝に小さいつぼみがついているではありませんか!!びっくりしました。半ばあきらめつついたので。
17日の日曜日、いつも散歩している老夫婦がダリアの前で立ち止まり、

「やっと咲いたね!良かったね!」

って。それを聞いた皇帝ダリア。どんなに嬉しかったことでしょう。
花を咲かせることをいのちとして生まれてきた皇帝ダリア。2年かかってやっと花が咲いたのです。それも枝ごとに、複数の花が・・・。

そして今朝、雲一つない青空に精一杯、ほほえんで!

長々と皇帝ダリアの今朝までの物語を読んでくださり、本当にありがとうございました。
全くこんな長い文章を書いたのはいったいダリアーっ!!!・・・・・失礼いたしました。