次の10年に向けて

2014年10月31日(金)

今年は学林創設50周年。同時に女子専修科が開かれて40年目の年になります。専修科は20年目に芳澍女学院情報国際専門学校に移行し、芳澍開校20周年の節目の年になりました。

そして、私は芳澍にお役をいただき10年目の時を過ごしています。「10年」と文字にすると物凄く長い年月を過ごした感じがしますが、あっと言う間だったような気もします。入学してくる学生は毎年18歳から20歳くらい。それなのに、こちらは毎年一つづつ年を重ねて行きます。

人間教育の授業をするために夜通し「法華経の新しい解釈」を学ばせていただいたこと、今はご著書を開きながらいつの間にか居眠りしている自分がいます。

毎朝、朝礼のため教室のドアを開ける時、緊張をほぐすために大きな深呼吸をしていたこと、今は笑顔で入れる余裕も出てきました。

面談で学生の気持ちを聞かせてもらおうと一生懸命のあまり、学生を怒らせて慌ててしまったこと、今でも寄り添おうと思えば思うほど空回りしていることも多いけれど、学生の成長を願える心にもなりました。

うちわ太鼓を叩き懸命の思いで身延思親閣に登ったこと、いやあ今は体が重くてもう登れないでしょう。

先日、卒業生が可愛い子供を連れて学校を訪ねて来てくれました。「先生、変わらないですね。若い~」と言われニヤッとしました。私はどんどん年を取っていくのに、相手にする学生は10年たっても18歳から20歳くらいと変わらないのですから。

芳澍でお役をいただいて一番身に付いたことは何だろうと考えた時、一番に思い浮かんだのは「忍耐」でした。今まで、大変なことや出来ないことは上手く抜けながら、自分の思うように歩んできた私にとって、学生と向き合う日々は喜びや感謝の気持ちより、学生を変えようとか何かいい事を言わなければという気負いや、それが上手くいかなければ「自分はだめだなあ」と落ち込み重たい気持ちになる事が多かったと思います。それでも、ここが自分に仏さまから与えていただいた土俵だと心を切り替えて、毎朝芳澍に向かいました。諦めず投げ出さず気が付いたら10年になりました。自分では気が付かないほどたくさんの人の支えや、祈りのお陰さまでお役をさせていただけたのだと、このブログを書きながらひとり一人の顔が浮かんできました。

竹は節があるから丈夫なのだと聞きます。10年を自分の節にするために、もう少し時間をかけてしっかり噛みしめ直してみたいと思います。

次 の 10 年 に 向 け て

かなりの長文をお読み頂きありがとうございました。                 合掌